体重が卵子のパワーを左右する?!
私たち治療院では、初めて来られた患者様には必ず現在の身長、体重とこれまでの体重変化について詳しくお聞きします。
バランスのいい食生活の次に心がけてほしいのが体重管理なのです。
また、様々なダイエットを試したり、いきすぎたダイエットによる急激な体重変動は、
卵子の老化を加速させる原因になります。
「もっと痩せてきれいになりたい!」とほとんどの女性が思ったことがあるのではないでしょうか。その為に様々なダイエットを試してきたという方も少なくないはずです。
しかし、妊活中に関しては過激なダイエットなどによる体重変動はNGなのです。
ホルモンバランスの崩れ、月経周期の遅れ、無排卵を引き起こし、それが「不妊」の原因になります。
特に短期間で体重が大幅に減少すると、ホルモン分泌がうまく行われなくなり、それが卵巣に影響するので要注意です。
正常な排卵周期を保つためには、適正多重をキープすることが重要です!
まずは、ご自分の適正体重を知りましょう。
「BMI」で計算します
体重(㎏)÷ 身長(m)÷ 身長(m)=あなたのBMI
(※例 身長160cm、体重50㎏の方の場合、50÷1.6÷1.6=19.5)
妊娠体質の目安はBMIが20以上、24未満
ご自身のBMI数値はどうでしたか?
この理想的な標準体重に当てはまる方は意外に少ないんです。
やせすぎや太りすぎの人はホルモンが正しく分泌されず、妊娠にはマイナスなのです。
「やせすぎ」は標準体重の4倍妊娠しにくいともいわれています。
外見上見栄えのいい「美容体重」を目指してしまうことは、実はとても危険な事です。
それによって無排卵や月経が止まってしまっては元も子もなくなります。
1か月で3,4㎏以上体重を落としてしまうと、脳が「命が危険!」と判断し、「生殖ホルモン」より「生命維持」を優先に働かせてしまいます。これが無排卵や無月経につながる「体重減少性無月経」と言います。
また、やせすぎの女性が妊娠すると、胎児に十分な栄養が行きわたらず胎児が栄養不足となり、出生後に子どもが肥満や糖尿病等の生活習慣病にかかりやすいということがわかってきました。
また、太りすぎは排卵障害を招くのをご存じですか。
痩せすぎの事に関してお話ししてきましたが、一方で太りすぎの女性は適正体重へのダイエットが必要です。
治療院で不妊治療を行っている方の中で、体重を減らしたことで「月経が規則的になった」「基礎体温が正常になった」「自然妊娠した」など嬉しい報告例をいくつも見てきました。
太りすぎは、排卵機能への悪影響、無排卵、無月経の原因になります。
また、妊娠から出産までの間、難産や妊娠性糖尿病、妊娠高血圧症候群なども引き起こすリスクが高まります。
また、卵巣に卵胞がたくさんあるのに排卵が起きにくい「多嚢胞性卵巣症候群」体質の方は、太り過ぎにより排卵障害が悪化します。
運動と食事を見直して、健康的なペース(1か月に1㎏ずつがベスト)で適正体重まで体重を落とす努力をしてみましょう。
食事量を極端に減らしたり、単品のみの偏った食事摂取、サプリメントやダイエット食品ばかりに頼る食事等は卵子、体にダメージが大きいのでおすすめしません。
もちろん女性ばかりではなく、男性も肥満は要注意です!
肥満は、高血圧や高血糖、高脂血症、糖尿病等のリスクを高め、それらが生殖機能を弱めます。精子の状態を悪くしてしまうのです。
きちんとご自分のBMIを計算して「適正体重」をもう一度確認してみてください。
「体重管理」は「妊活」において、思っている以上に重要だということを知っておいてくださいね。